配偶者控除は適用拡大 立場で負担明暗

来年度税制改正
2018年1月からの配偶者控除

 自民、公明両党は8日、2017年度の与党税制改正大綱を決定した。所得税の配偶者控除は主婦がパートで働く世帯を中心に適用を広げる一方、新たな所得制限を導入して高所得者に負担増を求める。酒税はビールや日本酒が減税、逆に発泡酒や第三のビール、ワインは増税となる。エコカー減税や企業の優遇策は対象を絞り込んで重点化する。家計や企業の税負担は立場によって明暗が分かれる形となった。

 ここ数年の税制議論の中心となってきた消費税増税は税率10%への引き上げを19年10月まで延期する法律が今年11月に成立。今回の改正では所得税改革が焦点となった。ただ配偶者控除の年収要件を引き上げる小幅修正にとどまり、性別にかかわらず自由に働き方を選べる税制や所得格差を縮小する仕組みの構築は課題として積み残した。

 配偶者控除の見直しでは、満額38万円の控除を受けられる要件を配偶者の給与年収が「150万円以下」の人とし、現在の「103万円以下」から引き上げる。全体の税収が減らないよう世帯主の稼ぎを基準にした所得制限を設け、年収が1120万円を超えると控除額が段階的に減る仕組みとした。国税の所得税は18年、地方税の住民税は19年度から適用する。

 酒税はビールの税率を下げていく一方、発泡酒と第三のビールは上げ、26年10月に350ミリリットル缶当たり54.25円に一本化する。日本酒とワインなどの税率もそろえる。

 エコカー減税は19年春まで2年延長するが、燃費性能の比較的高い車に適用を絞る。賃上げした企業の法人税を軽くする税制は中小企業向けを拡充する一方、賃上げが2%に満たない大企業は減税対象から外す。

 菅義偉官房長官は8日の記者会見で、17年度の与党税制改正大綱を、「日本の成長力を底上げするためのものだ」と評価した。