「後ろから鉄砲を撃たれてもそれは水鉄砲。時間たてば乾く」
蓮舫代表辞任会見・詳報(6完)《蓮舫代表は、次期執行部が「信頼される民進党」を取り戻してくれるとの期待を示し、55分間に及んだ辞任記者会見を終えた》
--7月4日の党常任幹事会で、東京都議選で負けはしたが「最前線で引き続き頑張りたい」と続投の意欲を示した。そこから3週間の間に何か思いを変える出来事があったのか
蓮舫氏「はい、ありました。ブロック議員会議を6回行い、総括をまとめた。自分自身がペンを入れる作業もあった。そして両院議員懇談会があった。(野田佳彦)幹事長の重い判断もあった。これらを積み重ね、自分の中で大切な仲間の声を勘案し、昨日1日の熟考。そして今日のこの判断となりました」
--安倍晋三内閣の支持率は20%台まで落ち込んだ。自民党は都議選で歴史的な大敗を期した。加計学園問題では蓮舫代表自らが先頭に立って追及してきた。もう一押しで安倍政権が苦しい立場に追い込まれる状況で代表が身を引くことについて、どう考えるか
蓮舫氏「安倍政権を攻め続けて苦しい立場に追い込んでも、私たちが『受け』で(国民に)広く認識いただかなければ、与野党ともに政治不信が広がるだけで、国民にとってものすごく不幸なことです。これは、今回の私の判断における大きな思いの一つです」
--都議選では都民ファーストの会の躍進が目立った。民進党になくて都民ファーストの会にあるもの。蓮舫代表になくて小池百合子都知事にあるもの。(反自民票の)受け皿になるという意味で、ご自身はどう受け止めているか
蓮舫氏「難しい質問ですね。都民ファーストの会は政党ではなく、全国組織でもないので、評価はなかなか難しい。小池都知事はやっぱり魅力的な方だと思います。さまざまな経験を経て今の揺るがない判断を持っておられる。私に足りない部分はたくさんあると思いますので、学べるところがあれば学びたいですが、まずは私が足りない部分をもう1回よく考え、汗をかき、それを補っていきたいと思います」
--仲間が後ろから鉄砲を撃って(トップを)引きずりおろす党風を、いくつかの場面で感じ取った。民進党がまとまってやっていける党風改革は、本当にできるのか
蓮舫氏「はい、できます。仮に後ろから鉄砲を撃たれたとしても、それは水鉄砲のレベルだと思います。時間がたてば乾きます。そこからまた一緒に歩いていける仲間同士の信頼関係は持っています。時間をかけてですが、ゆっくり、ゆっくりとここまで関係を構築できています。必ず、必ず、国民の声を代弁できる、信頼される民進党へと次の執行部は持っていけるという確信も持ちながら、今回の判断をしました。ありがとうございました」
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