質疑始まる「防衛省、自衛隊に対する信頼を揺るがした」
稲田防衛相辞任会見・詳報(2)《辞任を表明した稲田朋美防衛相の冒頭発言に続き、記者との質疑が行われた》
--安倍晋三首相に辞表を提出したということだが、何か言葉があったのか
「総理からは『分かりました』という言葉があった」
--東京都議選の応援演説での発言は公職選挙法違反ではないかという指摘がある。あの発言について辞任を考えたことはないのか
「あの発言に関しては誤解を招きかねない発言であったと即日撤回しておわび申し上げているところだ。私として辞任ということについては今回の日報によって世間をお騒がせし、また防衛省、自衛隊に対する信頼を揺るがしたことの指導監督責任というふうに思い、責任をとると辞任を決意したということだ」
--今でもあの発言は受け手の問題で誤解を招きかねないという認識で変わらないのか
「誤解を招きかねない。防衛省、自衛隊、防衛大臣と。本来であれば自民党としてお願いをするというところを、非常に誤解を招きかねない発言であったと即日撤回し、おわび申し上げたところだ」
--誤解を招きかねないというのは、国民の理解力がないから誤解する可能性があると。私は正しいことを言ったのに国民が理解する能力がないから誤解する可能性があるということでよろしいか
「いえいえ。そういうことは申し上げておりません」
--誤解を招きかねないとは、そういうことではないか
「私自身の問題として誤解を招きかねない発言をしたことについて訂正し、謝罪させていただいたということだ」
--私が正しいことを言ったのに国民に理解力がないから誤解する可能性があるという意味でよろしいか
「そういうことではありません」
--来月上旬に内閣改造を控えている。この時期に閣僚が辞任するのは政権へのダメージもあると思うが、安倍政権の政権運営への影響はどう考えるか
「そういったご批判があることも承知をしている。しかし、先ほど申し上げたとおり、今回の日報の問題についての監督責任をしっかりとるべきだと思い、辞任を決意したということだ」
--影響はあると考えるか
「それは、そういったご批判があることは真摯に受け止めたいと思う」
--引責に至ったことについて、ご自身にどういう問題があったと考えるのか。あるいはご自身には問題がなかったと考えるのか
「今回の日報に関して、さまざま、たとえばシビリアンコントロールが効いていないとか、私の指導力不足であるといったご批判がたくさんあったことも承知している。その上で今回の日報も自ら公開もしているところだ。さらには厳しい安全保障関係の中でやるべきこと、なすべきことをしっかりとやってきたつもりだが、結果としてこの問題で大変お騒がせをし、また国民の皆さま方から『防衛省、自衛隊、大丈夫なのか』、そして『しっかりとわが国を取り巻く安全保障関係の危機の中で、乗り切ってくれるのか』と、そういう信頼を揺らがせたのは私の管理監督、指導責任であると痛切に反省しているところだ」
--ご自身の反省は分かるが、何が問題でこういうことになったと考えるのか
「先ほども申し上げたように、今回、特別防衛監察で指摘された、さまざまな不適切な扱いというものもあった。そういった点を踏まえてしっかりと改革をしていかなければいけないと考えている」
--シビリアンコントロールが効いていないとか指導力不足といった批判がたくさんあったとおっしゃったが、その点、ご自身はどう認識しているか。批判には当たらないと考えるか、思い当たる部分があるか
「もちろん反省すべき点は多々ある。しかし、シビリアンコントロールという面において、またこの厳しい環境の中で、やるべきこと、成すべきことはしっかりとやってきたつもりだ。しかしながら、この日報の問題で信頼を揺らがしたことは事実だ。その点についての監督、指導力不足について痛切に責任を感じているところだ」
--稲田氏が報告を受けたかどうかについて「否定できない」とかなり曖昧な表現のままになっているが、国民に十分説明しきったと考えるか
「まず監察の過程について、どういった聴取がなされているかということは、やはり独立の第三者的な機関として事実関係の調査を徹底的に行っているので、その経過については存じ上げない。しかし、私の認識について、記憶に基づいてできるだけ詳細にお話ししたところだ。その上で監察結果として認定されたこと。それを私は受け入れたいと思っているし、この4カ月間、特別防衛監察がしっかりと体制を組んで事実関係の解明に当たってきたと思っている」
--徹底した調査を行ったのに、なぜ一番大事な根幹部分が認定できないのか
「一番大事だとおっしゃったが、もちろん(2月)13、15日の問題というのは非常に報道で注目された点で、それゆえに私自身も聴取の対象となったが、その中において多くの証言、多くの資料を監察において調査した結果が今回の報告であったと考えている」
--なぜ事実認定できないのか。稲田氏が、もっとここは説明した方がいいのではと言ってもよかったのではないか
「それは、本当に独立した、元高検の検事長をトップとする、現役の検事も入れた中で徹底的な事実調査をしている中において、その報告の途中で何かを申し上げるとか、そういうことは致していないので、すべきではないと考えている」
--最終的にはこの報告書がまとまったときに了承されたのか
「はい」
--そのときに国民が十分納得するような報告書になっていると考えられたのか
「はい。私はその特別防衛監察がこの間、徹底的に事実調査をした結果であるということで、率直に受け入れたということだ」
■詳報(3)日報非公表の決定「報告受けた認識ない」と繰り返す に続く
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