このような時勢下で、愛人囲いのぜいたくざんまいや経済的利権とは無縁な一般民衆はどうしているのかというと、小話の出す答えはすなわち、「皆で『水滸伝』を演じてみせる」という。そう、『水滸伝』の中の英雄豪傑が朝廷の暴政に反抗して立ち上がったかのように、中国人民は今、あちこちで騒乱や暴動を起こして反乱を始めている。最近の例を挙げると、昨年11月15日に湖南省●州市で二輪車の再登録を認められなかった民衆ら約2万人が警察と衝突、100人以上が負傷、警察車両7台が破壊された事件や、12月5日に吉林省長春市で、車を運転する警官の男性が女性をはねた上、抗議する女性の娘を殴打したことをきっかけに付近の市民数千人が抗議した事件などがあるが、同12月9日付の香港紙『明報』も、現在の中国は「暴動頻発期」に入ったと伝えている。
民衆の不満はすでに限界に達していることがそれでよく分かるのだが、そのまま行けば、エリートが海外へ逃げ出して共産党の幹部が『紅楼夢』を楽しんでいる中で、天下はやがて『三国演義』の描く「大乱世」に陥っていくだろうか。
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【プロフィル】石平(せき・へい) 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。
●=都の者を林に
【石平のChina Watch】
中国中央電視台など
党幹部などの子供が暴走する事故も
ぼったくりが横行