■江蘇省蘇州市 2つの開発区で高付加価値産業を育成
今回と次回は、日系企業の工場が集積している江蘇省の現況をお伝えします。なお、文中の情報は各経済開発区の公式見解ではなく、筆者の私見です。
江蘇省蘇州市は中国東部、長江の下流および太湖のほとりに位置し、上海市から車で約2時間の距離にあります。蘇州市の行政区域には、張家港市、常熟市、太倉市、昆山市、呉江市、呉中区、相城区、平江区、滄浪区、金●区、蘇州園区、蘇州新区(虎丘区)が含まれます。総面積が約8488平方キロメートル、人口が約633万人、2010年の域内総生産(GDP)が9億1689万元(約110億円)、在留邦人数が5129人(日本国外務省09年統計)です。
日系企業の情報交換を目的とした蘇州日商倶楽部が設立されており、企業会員490社、個人会員91人が加入しています。教育面では日本人学校が設立7年目を迎え、児童・生徒数322人(小学部272人、中学部50人)が通学しています。
蘇州市は歴史ファンには「春秋時代の呉の都」、旅行者には「寒山寺」が有名です。多くの観光客が拙政園や留園など9つある世界遺産を始め、石橋、仏塔、京杭大運河と周辺家屋を訪れています。
では、江蘇省蘇州市に所在する蘇州高新区(以下、蘇州新区)と蘇州工業園区(以下、蘇州園区)を紹介します。
◆蘇州新区の魅力
最近の産業動向は、機械および部品加工業、素材関連、販売会社への投資が顕著であり、中堅・中小規模の会社設立が多く見られます。大手企業では神戸製鋼所や明治などが進出しています。当地区の有利な投資要因は次の2つです。
(1)高速道路や鉄道網の整備による交通利便性の良さ。