民主政権で初 「コンクリートから人へ」
民主党政権になって初めて工事認可となった整備新幹線3区間の総事業費は3兆円余りとなり、マニフェスト(政権公約)で掲げた「コンクリートから人へ」の方針がまたしても裏切られた格好だ。
国交省によると、事業費のうち約1兆円はJRが支払う既存新幹線の施設使用料を充て、残りを国と沿線自治体の負担金で賄う。工期を従来の10年程度から10~24年程度に延長することで、年度ごとの税金負担を国は約700億円、地方が約350億円に抑えた。事業費は工事の進み具合で年度ごとに変わるが、増えたら借金し、事業費の少ない年度や3区間完成後の使用料で返す。
だが、過去の整備新幹線では、当初計画より事業費が増えたケースもある。
2014年度末完成予定の北陸新幹線長野-金沢の総事業費は、計画より約2000億円多い1兆7800億円に増額となった。1997年開業の同新幹線高崎-長野は約1.4倍の8282億円、2015年度末完成予定の北海道・東北新幹線新青森-新函館も約17%増の5500億円。資材の価格高騰や、トンネル工事の施工見直しなどが要因だった。今回の3区間の事業費は、インフレ率を年1%と見込んで算出されたものの、今後さらに膨れ上がらない保証はない。