尖閣諸島を含む東シナ海上空【拡大】
他にもさまざまな発言がなされたが、こうしてみると、尖閣防衛をめぐる米側の発言は、明らかに一貫性を欠いている。とすれば、オバマ政権がいくら尖閣に安保条約が適用されると繰り返しても、額面通りに受け取り、それにあぐらをかくのは危険に過ぎるというものだろう。
日本にとって唯一の同盟国、米国を信用するなといっているのではない。「安保適用」発言について、単に言葉だけでなく、その真意、背景を十分に吟味してみる必要があるということだ。
米国内にはそもそも、日本自身が領土の守りを固め、緊急時にはまず自ら防衛努力をすべきだという考えがある。いいかえれば、安保適用表明は、自助努力が前提条件なのだ。われわれはそれを認識しなければならない。米政府の一貫性のなさは、このことに関する米国の懸念の表明だとしたら、よく理解できる。
米ヴァンダービルト大のジェームス・アワー日米研究協力センター所長は、今月12日付の産経新聞「正論」で、尖閣を高級車「ランボルギーニ」にたとえて、「日本から行動を起こすよう要請されても、米国は、高価な車を、なぜ危険地帯に駐車したままにしておいたのか当惑するだろう」と述べ、防衛のために有効な手を打っていない日本の姿勢に強い疑問を呈した。