中国こりごり…日系企業は東南アジアへ 「もはや終わった…うま味ない」 (3/4ページ)

2012.11.20 08:00

和紙や漆器など日本の伝統技術を使った商品の展示会は多くのタイ人バイヤーらが訪れた=バンコク(小堀晋一撮影)

和紙や漆器など日本の伝統技術を使った商品の展示会は多くのタイ人バイヤーらが訪れた=バンコク(小堀晋一撮影)【拡大】

 中国政府は認めないが、賃金をめぐるストライキやサボタージュは珍しくない。人材不足も追い打ちをかける。沿岸部を中心に労働者の確保は至難のわざだ。

 低賃金で労働者確保

 「中国市場はもはや終わった。企業として、うま味はなくなった」。こう語る和紙メーカー担当者の目は真剣そのものだ。タイでは最低賃金が引き上げられたとはいえ、労働者1人当たりの1カ月の賃金は6000バーツ(約1万5800円)と、まだ低水準。近隣のカンボジア、ラオス、ミャンマーに至っては、タイの4分の1から2分の1程度と、「中国市場の10年前の賃金水準」(同)に過ぎない。

 中国離れを加速させているもう一つの要素が、暴動の直接のきっかけともなった反日感情。日本政府による沖縄県・尖閣諸島の国有化によって、計り知れぬほど深い溝が生じた。

 丹羽宇一郎中国大使(当時)が「(日中間の信頼を)再構築するには40年のエネルギーがかかる」と発言したことは記憶に新しい。中国沿岸部で漆器販売業に関わる日系商社の男性も「この10年間の信頼関係構築が泡と化した」と肩を落とす。

東南アジアでは歴史的に親日感情が強い

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