和紙や漆器など日本の伝統技術を使った商品の展示会は多くのタイ人バイヤーらが訪れた=バンコク(小堀晋一撮影)【拡大】
一方、タイなど東南アジアでは歴史的に親日感情が強く、この日系商社マンも今では月の半分以上をタイなどで過ごしているという。
周辺事情も中国離れを加速させている。例えば、暴動を対象とした損害保険料の上昇。損保各社は暴動直後、新たな保険受付を一斉に停止した。一部で「再開」の動きはあるものの、保険料の上昇は不可避で保障上限が設定される見通しだ。
再保険の引受先についても不透明で、「果たして保険として機能するのか」(同)と不安も少なくない。反日暴動をきっかけとした企業の中国離れは当面、続きそうだ。(在バンコク・ジャーナリスト 小堀晋一)