低所得者ビジネスの可能性は? 韓国勢に遅れをとる日本企業 (1/3ページ)

2012.12.31 18:20

もらったペンとノートで計算や名前を書くインドの小学生たち。日本のBOPビジネスの成否は彼らもカギを握る(関西経済同友会提供)

もらったペンとノートで計算や名前を書くインドの小学生たち。日本のBOPビジネスの成否は彼らもカギを握る(関西経済同友会提供)【拡大】

 アジアやアフリカの低所得者をターゲットにしたBOP(Base of the Pyramid)ビジネス。日本をはじめ欧米など先進国の経済成長が低迷する中、海外の低所得者層を対象とする、このビジネスに活路を求める動きが広がってきた。人口の多いエリアは商機の可能性を秘めるが、現実はそう簡単にはいかないようだ。

 勉強熱心なインドの子供たち

 「ノートとペンを配るとかけ算を書いてみせてくれた。日本の子供ならアニメのキャラクターを書くんじゃないでしょうか」

 大阪市内で学習塾を経営する女性は平成24年11月上旬にインドを訪問し、現地の子供たちの勉強に対する意識の高さに驚いた。

 関西経済同友会が実施したインドのBOPビジネス調査に参加したこの女性は同国内でも所得水準の低い地域の小学校を訪問。その際、ノートとペンをプレゼントすると、子供たちは赤土のグラウンドに素足で座り込み、受け取ったばかりのノートに計算を書き込んだり、名前をつづり始めたという。

「子供たちの学習意欲の高さにびっくりした」と振り返る