自動車の国内生産台数は、ピークだった1990年の1348万台から3割程度縮小した。国内生産の減少に加えて、生産ラインの合理化も加速。機械による省人化や生産性向上などで、国内の製造現場に必要な労働者数が減っている。
製造業の雇用減少にさらに拍車をかけたのは、薄型テレビや半導体などの不振で業績が悪化する家電や半導体メーカーが人員削減を加速していることだ。パナソニックは、国内就業者がピークだった約30年前に比べ約2万9000人減少。半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、昨秋に実施した早期退職者募集で7446人が退職した。
国内製造業が置かれている立場は、国際競争の激化で厳しさを増している。それでも国内の空洞化を食い止められなければ「人材流出を招き、世界で戦う日本の競争力がなくなる」とトヨタ自動車の豊田章男社長は懸念する。
田村憲久厚生労働相は1日の閣議後の記者会見で、「国内に製造業が残るようにするには、どうすべきかを内閣全体で考えていかなければならない」と厳しい表情で語った。