京都府京丹後市に住む女性(84)は、ほぼ満額に近い国民年金で暮らす。介護保険料と後期高齢者医療の保険料が天引きされ、持ち家なので固定資産税を納めると、手元に残るのは5万5千円弱。
「食費はスーパーで割引のものしか買わないので、お米は別として、日に500円から高くても700円くらい。医療費は1割負担なのでありがたいです」という。しかし、生活保護を受ける人の暮らしぶりを見ると、釈然としない。保険料を払わずに済むし、窓口負担もかからない。むしろ、生活は豊かに見える。「最低生活を保障するといわれますが、最低とはいくらなのでしょうか」
低年金と保護の段差
もちろん、年金と生活保護は役割が異なる。厚生労働省は「生活保護は生活できる最低水準を保障するもので、資産や親族の助けなど、あらゆるものを活用しても不足する分を支給する。これに対し、老齢基礎年金は納めた保険料に応じて給付しており、これだけで生活することを前提にしていない。資産や家屋、自動車、不動産なども所有できるし、自営業なら事業収入がある人もいる」とする。