だから、満額の国民年金を受けていても、最低生活が立ち行かず、財産がない、働けないなどの要件を満たせば生活保護を受けられる。しかし、生活保護の手前で踏みとどまる人には、低所得者支援に「段差」や「逆転」があるように映る。
ただ、扶助基準の引き下げは、最低生活の水準を下げることでもある。低所得の人が受ける各種制度への波及もあり、生活保護でない人の生活が苦しくなる恐れもある。
物価が上がると…
平成25年度の扶助額は物価下落を反映するが、田村憲久厚労相は物価が上がった場合の対応について、「アベノミクスは、デフレを止めて景気を良くして、国民の所得を増やそうというのが大きな目標。所得が上がれば、賃金が上がり、消費も増える。そうなれば生活保護の基準額も上がっていく。そうしなければならない」とした。
しかし、物価が上がれば、年金の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が、年金の額に関わりなく実施される可能性がある。デフレ下で発動されずに来たが、「消費税が10%に上がる27年10月には物価が上がり、特例水準も解消され、発動の準備が整う」(厚労省)とされる。