誰も逃れることはできない中国大気汚染 逆説として「平等実現」 (2/3ページ)

2013.3.7 09:00

  • スモッグに覆われた北京の中心部。都市部を中心に中国の大気汚染が深刻化している

 化石燃料をがぶ飲みして環境に負荷を加え続ける発展モデルには、さすがに限界を感じてか、2011年に始まった第12次5カ年計画では「低炭素型経済」への転換が盛り込まれた。

 だが、環境保護を経済発展の下位に置く「北京宣言」の考え方は、92年のトウ小平による「南巡講話」を境とした市場経済の急激な広がりのなかで、都合よく中国の企業や行政当局に浸透し、あげく、環境汚染を「陸(土壌)、海(海洋と淡水、地下水)、空(大気)」に広げてしまった。その結果が、いま目の前を覆う煙霧である。繰り返しだが、問題は単に北京など都市部の大気汚染にとどまらないのだ。

 あまりにも深刻な環境汚染について、中国の電子商取引大手「アリババ・グループ」のCEO(最高経営責任者)、ジャック・マーこと馬雲氏が、さる2月22日に中国・黒竜江省での企業家シンポジウムでこう言及している。

「特権階級の連中は特別な水を飲んでいるというのに、今度ばかりは特別な空気なんてものはないのだ」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。