違いの訳は「的」の絞り方
「全く異なる韓日新政権の船出」と題した朝鮮日報(電子版、3月9日)のコラムは、「小泉時代の再来だ」と景気上向きに沸く日本に比べ、「ソウルの春は落ち着きがない。景気低迷はいつまで続くか見当もつかない。企業は為替レートの問題で輸出が振るわず、すくみ上がっている。北朝鮮の核の脅しまで加わり、国民が感じる重圧は倍になった」と指摘する。
違いの原因は、福祉や雇用創出といった大きな「的」を前面に押し立てその的が揺らぐ朴政権に対し、景気問題に絞り込んだ安倍政権の機動的な財政出動など「3本の矢」に市場が好感したためだと分析した。
その上で、野球にたとえ、「安倍政権は一回で大量得点したようなものだ」とし、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で韓国が一次ラウンドで敗退したことを念頭に、「両国の新政権の経済勝負はまだ一回も終わっていない。韓国は『九回裏までゲームは終わらない』という言葉に最後の一筋の望みを託すことになるだろう」と結んでいる。