ある金融庁幹部は「登録業者数の多さに対し、検査態勢が追いついていない面もあった」と話す。国家公務員の定数は全体的に削減されており、金融庁も例外ではない。
MRIと同様の第2種金融商品取引業者は全国で1200社以上あり、MRIが登録していた関東財務局では監督する業者が800社以上にのぼるが、調査や検査担当の職員は4人だった。
AIJ事件の発覚を受け、金融庁は全265社の投資顧問会社を一斉に調査したが、通常の検査は年に数社から十数社で、監視の目が届きにくい状況になっていた。
日本の金融市場の信頼を保つには、こうした事件を再発させてはならない。担当記者として金融商品の取引実態に迫る取材も心がけたい。(永田岳彦)