横にらみの日米欧
ただ、普及に向けた課題も多い。LTEアドバンストの通信方式は、周波帯域内で短時間に何度も送信と受信を切り替え、疑似的に同時送受信を実現する「TDD」式と、帯域を送信と受信に分割する「FDD」式がある。しかし、どの方式になるか確定していない。
国際的に統一されれば普及に弾みが付くこともあり、現在は「EU(欧州連合)と米国、日本が互いの動きを横にらみしている状態」(総務省幹部)となっている。
送受信双方の帯域を個別に用意する必要があるFDD式よりも、TDD式の方が「技術的にも普及しやすい」(通信事業者)とされるが、国内で最大の利用者を抱えるドコモがTDDに対応していないことが支障になりかねない。
総務省は通信方式についても今秋をめどに決定し、導入に向けた作業を急ぐ構えだが、欧米や国内携帯各社の思惑が入り乱れ、普及が遅れる可能性もはらんでいる。(渡部一実)