6日の経済財政諮問会議で示された骨太の方針の素案では財政規律の堅持が明確に打ち出された。消費増税を前提に、高齢化で増え続ける社会保障費に抜本的なメスを入れるのが最大の柱となる。ただ、財政健全化と経済成長を両立させるには、徹底的な歳出削減の一方で、成長戦略によって「潜在成長率」を高めることが欠かせない。構造改革と成長戦略を両立できるかが、実現のカギとなる。
政府は、約4年ぶりに復活した経済財政諮問会議で「骨太の方針」について議論してきた。本来は成長戦略も一体で議論するのが自然な姿だったが、昨年12月の政権交代後、6カ月間で議論を深めるには時間が足りなかった。このため成長戦略の検討は産業競争力会議に任せ、諮問会議は経済財政運営を軸に議論した。
2つの会議に議論が分かれたが、安倍晋三政権の経済財政運営の姿勢は明確だ。骨太の方針の素案でも基本理念に「経済再生と財政健全化」と明記。政権の経済政策「アベノミクス」の“第4の矢”として財政健全化を位置づけ、第3の矢である成長戦略との両輪で国力を立て直す戦略だ。
日本の国と地方の公的債務残高(借金)は対国内総生産(GDP)比で245%に達する見通しで、先進国で最悪の水準にある。このため素案では2021年度からの公的債務残高の引き下げを初めて明記した。日銀の異次元の金融緩和策以降、長期金利が乱高下しており、金利の上昇が景気に与える悪影響を避けるためにも、財政再建を急ぐ必要を認識しているためだ。