ベトナム観光拡大、人材育成が課題 専門訓練2割以下、即戦力必要 (1/2ページ)

2013.6.14 08:00

 拡大が続くアジアの観光市場で、ベトナムの人材育成やインフラ整備などが課題に浮かび上がっている。ベトナム政府観光局によると、同国は2020年までに観光客数1050万人、観光収入185億ドル(約1兆7490億円)を目指している。12年の実績は680万人、70億ドルだった。国営ベトナム・ニューズなどが報じた。

 メコンデルタ観光協会の幹部は「豊かな自然と独自の文化を有するベトナムの観光産業が拡大する余地は大きい」と述べる一方で、同じ東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のシンガポールが小国ながらも、12年に観光客数1400万人、観光収入220億ドルを実現していると指摘。ベトナム観光産業はASEAN諸国と比較して、発展が遅れているとの認識を示した。

 ベトナム政府観光局は、同国の観光産業には年間3万人の求人があるにもかかわらず、企業の求人要件に見合う人材の供給が2万2000~2万5000人にとどまるとして、人材育成が急務だとの見解を示す。

 現在、同国の観光産業には150万人の従事者がいるが、このうち専門的な職業訓練を受けた人材は19.8%にとどまっており、英語を話せる人材は6割程度だという。

職業訓練校などで企業の求人要件を満たす即戦力の人材を育成していく必要がある

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