前部がトヨタ自動車の「カローラ」、後部がホンダの「フィット」を模倣したとされる中国産の乗用車【拡大】
中国の平成24年の特許の出願件数は65万3千件と「世界一の特許大国」に成長する半面、知財関連の訴訟件数も23年に7819件と世界一を記録した。中国が、知財情報を武器に、今より日本企業の知財を奪う危険性は高い。
「全くもって未知数」。ある関西企業の知財担当者は、知財に関するチャイナリスクをこう分析する。
仮に日中両国がTPPに参加した場合、貿易が加速する勢いや規模が大きすぎて、模倣ビジネスに対するインパクトが計り知れないというのだ。中国のTPP参加は関西企業にとって、生産活発化と知財流出の“もろ刃の剣”といえる。
歓迎ばかりではなく、気を引き締めて中国と向かい合う必要がありそうだ。
(板東和正)