複数銀行の口座管理や銀行間の資金移動が簡単に行える「スーパーネットバンク」の利用者が増える中、サービスを悪用した詐欺が横行している。中国国営新華社通信が伝えた。
人民銀が構築
中国人民銀行(中央銀行)が「第2世代支払いシステム」として構築した「スーパーネットバンク」。各銀行のインターネットバンキングから他行の口座に「関連付け」するだけで使用可能となる。
職場の給与振込口座と毎月の自動引き落としに使用する口座が異なるというあるユーザーは、スーパーネットバンクを使用するようになり、「引き落としなどに必要な金額を移動させるのに便利で、手数料も取られない」と満足そうだ。
中央財経大学民生経済研究センターの李永壮主任は「以前は各銀行が個別のネットバンキングサービスを提供するだけで、複数口座を持つ人には照会するだけでも手間がかかり、しかも銀行間の振込処理は手数料を取られた。しかし、今はログインすれば関連付けした全口座を管理できるようになり、ビジネスでもプライベートでも便利になった」と指摘する。