所得増はまだ先
企業業績は上向いても、賃金は「雇用が改善するなか、好影響が出るのか時間をかけてみる必要がある」(黒田総裁)。所得増はまだ先だ。
5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)では、7カ月ぶりにマイナス圏を脱した。ただ、円安に伴う燃料や原材料価格の上昇が主因で、エネルギーも除いた物価は依然マイナス。日銀が目指す賃金上昇を伴う消費主導の物価上昇に向けたハードルはなお高い。
黒田総裁は展望リポートで示した物価予測について、「おおむね見通しに沿って推移している」と強調してみせた。だが、日本経済研究センターが11日発表した民間エコノミスト約40人による15年度の物価見通しは6月時点から0.05ポイント下方修正され、日銀予測との差がさらに広がった。結果が見通しに遠く及ばなければ日銀の信認は揺らぐ。