「中薬薬材を硫黄燻蒸(くんじょう)処理していたら、側にいたネズミが死んだ」との話題がネット上で広まったことを受け、中国では中薬薬材市場に再び注目が集まっている。専門家は「中国の伝統文化ともいえる中薬薬材が、農薬残留や偽造といった問題の発覚で、信用を失いつつある」と警告している。
こうした現状下、中国国家食品薬品監督管理局は薬品の違法生産、違法経営の取り締まりを目的とした潜入捜査チームを派遣し、安徽省亳州市の中薬薬材市場で、違法販売の現場を突き止めた。
同市場で購入した「蔵紅花(サフラン)」は、水に浸すとすぐに脱色現象が起き、顕微鏡で調べると紙で作られた造花であることが判明。つまり、普通の紙を着色し、油分を加えただけの“偽”蔵紅花が1キロ当たり8000~9000元(約12万8000~14万4000円)で売られていた。
さらに、海馬(かいば)、全蝎(ぜんかつ)、紫河車(しかしゃ)、●蛇(きじゃ)などの薬材では重量の水増しも発覚。山薬(さんやく)、天麻(てんま)、白芍(びゃくしゃく)、貝母(ばいも)など見た目が白い薬材では、硫黄燻蒸処理が日常的に行われている実態が明らかになった。