産業界は法人税率の引き下げによって、国内産業の空洞化を抑えるとともに、海外企業の日本への投資も活発となり、経済成長を促すと期待している。ただ、麻生太郎財務相は「法人税を納めているのは全体の三十数%で、引き下げの効果は小さい」と消極的で、税収減をどう補うかといった課題もある。
また、その他の施策として「規制改革(緩和)」の実行を求める回答も多く、既得権への切り込みを強く促している。
安倍政権がこれまで打ち出した成長戦略の中で期待できる政策(2つまでの複数回答)は「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加」が最も多く、81社だった。TPP交渉の参加に踏み切った安倍首相の決断が評価された形だ。次いで多かったのは「国家戦略特区の創設」(38社)、「民間資金によるインフラ整備促進」(31社)。政府は国家戦略特区を経済再生の起爆剤としたい考えだ。
TPP参加によるメリットでは「関税の撤廃」を挙げた企業が30社で最多。「海外のインフラ需要の取り込み」(23社)、「進出規制の撤廃」(18社)が続いた。「日本経済が活性化し、業績に寄与する」(エネルギー)との期待が高まる一方、「現状では判断できない」(流通)と慎重な見方もあった。
アンケートは7月下旬から8月上旬にかけて実施した。