インド国内でコーヒーチェーンの競争が激化している。長く紅茶が親しまれてきた同国だが、消費者の嗜好(しこう)の変化に加えて外国勢などの進出もあり、都市部の若年層を中心にコーヒー人気が上昇。ブランドを展開する国内外各社が出店攻勢を続けている。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。
同国政府によると、ここ数年のインド国内における紅茶の消費量は平均で2%の増加にとどまる一方、コーヒーは5~6%のペースで増加を続けている。
蘭金融大手ラボバンクは、インド国内のコーヒーチェーンの店舗数が2012年の約2100店から15年中に4000店を突破する可能性があるとしている。また、同国でコーヒーなどを提供するカフェ形式店舗の市場規模は、現在2億3000万ドル(約228億円)で今後5年間、年平均13~14%で成長していく見通しだ。
昨年10月にインド進出を果たした米大手スターバックスは、現在約20店舗を展開。合弁相手のタタ・グループと15億ルピー(約23億7000万円)を増資し、来年は100店舗をオープンする方向だ。すでに西部ムンバイや南部バンガロールなどに20以上の店舗用地を確保しているという。