再生医療の市場予測【拡大】
1999年創業のJ-TECは、薬事法の承認を得た再生医療製品を製造・販売している唯一の国内企業。09年1月に人工皮膚「ジェイス」が、ヒト細胞を利用した再生医療製品として国内で初めて保険適用が認められ、今年4月には人工軟骨「ジャック」も対象に加わった。
J-TECに約4割出資する富士フイルムは、写真フィルムの素材研究の成果を基に、細胞増殖の「足場」となる人工タンパク質素材を開発。J-TECに資金・技術両面で協力するとともに、9月1日には50人規模の再生医療専門部署を新設し「これまで培った技術を生かして再生医療を成長事業に育てたい」(コーポレートコミュニケーション部)と意気込む。
だが、国内の再生医療市場の規模は小さい上、適用症例などの規制が厳しい。
そのため、海外に目を向けざるを得ないのが実情だ。J-TECは今回、富裕層が増えている中国で、肌がまだらに白くなる「白斑」など美しさを損なう症状への治療に人工皮膚を活用。医療ツーリズムの受け入れ態勢が充実するタイでは、人工軟骨を展開する方針。規模の大きい海外市場で現地のニーズに合わせた製品を展開し、一気に事業拡大を図る狙いだ。