インドネシア・バリ島で開かれた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に参加する12カ国の首脳会合は8日、年内妥結に向け、「残された困難な課題の解決に取り組む」とする首脳声明を採択し閉幕した。関税撤廃を扱う「市場アクセス」や「知的財産」など協議が難航する分野の事態打開への決意を強調した格好だが、具体的な解決策を示すことはできなかった。
安倍晋三首相は8日の首脳会合後、現地で記者団に対し「交渉の年内妥結に向けた大きな流れができた」と述べた。日本で知財分野の中間会合を開くことも明らかにした。
声明は、今回の首席交渉官や閣僚による会合が「交渉を大きく前進させた」と強調。TPPを「アジア太平洋自由貿易圏の有望な道筋」と位置付け、「包括的でバランスのとれた地域協定を年内に妥結する」とした。
ただ、12カ国が当初目指していた「実質的な作業を終えた」とする文言は盛り込まれなかった。交渉を主導する米国のオバマ大統領が政府機関の一部閉鎖で欠席したこともあり、米国と新興国が対立する知財など難航分野の進展に指導力を発揮できなかったためだ。