2010年には、23歳の男が最初に出会った人を殺そうと計画し、実際に偶然すれ違った26歳の男性を刺し殺した。男はオンラインゲームに夢中になっていたといい、現実と区別がつかなくなっていたのかもしれない。
こうした状況を、専門家は朝鮮日報に対し「刺激を得るために他人を殺傷しようという、ねじ曲がった刺激追求型犯罪が発生している」と指摘し、別の専門家は「やり場のない怒りや挫折などの経験を通じ、自暴自棄的な心理状態が殺人衝動に駆り立てる」と分析している。
お年寄りが住みにくい社会
問題は、そうした事態がなぜ起こるのかということだ。理由を考えてみたい。
ひとつは過度な競争社会だ。韓国は極端な学歴社会とされる。大学進学率は8割を超え、小中学生のうちに英語圏などに留学する児童・生徒も少なくない。一握りのエリートになるために、子供たちは幼いころから受験・競争にもまれ、その親たちは塾費用にあたる私教育費が増え、家計を圧迫することに苦しむ。