一方、日米並行協議の第3回会合は23日まで3日間の日程で、自動車分野が焦点となる。米国側は、これまで日本の安全・環境基準などを「参入障壁」として緩和を要請。日本側は安全確保の必要性を強調して議論は平行線をたどっていた。今回も厳しい交渉が予想されるが、TPP交渉が目指す年内の妥結期限が近づき、日米の2国間協議も加速が迫られている。
TPP交渉は、参加12カ国が11月末までに作業部会や首席交渉官会合を開き、難航分野の着地点を模索。12月の閣僚会合で最終合意を得るシナリオを描く。閣僚会合は12月7~9日にシンガポールで開く方向で調整している。
TPP交渉が正念場を迎える中、新たな通商秩序の構築で後れをとりたくないEUや中国、韓国も日本との交渉に積極的になっている。21日にブリュッセルで始まった日EUのEPA第3回交渉会合では、最難関の関税撤廃・削減で双方が関税撤廃に応じる品目の提案を交わし、協議が本格化する見込みだ。