政府、電力需給対策で要請へ　北海道の節電目標は６％規模

　政府が、今冬の北海道電力管内の節電について２０１０年度比で６％前後の数値目標を設定する方向で調整していることが２２日、分かった。北海道では、７％以上の数値目標を設定した昨冬に続く２年連続での数値目標の設定となる。冬の寒さが厳しく、本州から電力融通を受けられる容量に限りがあるため、火力発電所のトラブルなどで電力需給が厳しくなる事態に備える必要があると判断した。

　経済産業省は、電力需給に関する有識者会議「電力需給検証小委員会」（委員長・柏木孝夫東工大特命教授）を２３日に開き、今冬の電力需給に関する報告書案を提示する。早ければ同日に報告書を取りまとめ、その後政府が節電対策を決定する。

　北海道電は当初、最も需給が厳しい来年２月の予備率（最大需要に対する供給余力）を６．９％と見込んでいたが、新たに風力発電を供給力として加えることで７％超に上昇する。安定供給に最低限必要とされる３％を上回るものの、トラブルによる発電所の稼働停止などに備えるため数値目標付きの節電を設定する。北海道と沖縄を除く各地域については、今夏と同様に数値目標を設定せずに無理のない範囲での節電を求める見通しだ。