今年初めに着工した第2期拡張工事は、総工費3億6000万ペソ。搭乗カウンターを現在の14カ所から34カ所に増やし、出発・到着エリアも拡張するほか、搭乗者の手荷物受け取り用ベルトコンベヤーなども整備する。計画当初は14年6月に工事を終える予定だったが、半年早く年内に完了する見込みだ。
フィリピンのジェセフ・エミリオ・アバヤ運輸通信相は「アキノ政権はクラーク国際空港の拡張を重要なインフラ事業と位置付けており、特にLCC専用ターミナル建設に関して強力に後押しする姿勢だ」と発言した。
クラーク国際空港はマニラ中心部から北西約80キロメートルのルソン島パンパンガ州クラーク経済特区にあり、旧米軍基地から転用した。現在、フィリピンLCC最大手のセブ・パシフィック航空など約10社の国内外の航空会社が就航している。
今月1日からはアラブ首長国連邦(UAE)の国営エミレーツ航空が乗り入れを開始するなど国外の航空会社の新規就航に加え、LCC専用ターミナルが建設されることで、クラーク国際空港はフィリピンの新しい玄関口としてますます存在感を増していきそうだ。(シンガポール支局)