環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に参加する日本や米国など12カ国は28日、東京都内で開催していた「知的財産」分野の作業部会を終了した。大江博首席交渉官代理は同日の記者会見で、「まだ作業は残っている。また、やることになる」と述べ、来月にも再び作業部会を開くことを明らかにした。
12カ国は11月中旬に米ユタ州で首席交渉官会合を開く方向で調整している。それまでに知財のほか、国有企業改革など協議が難航する分野の作業部会を相次いで開き、論点を整理していく方針だ。
大江氏は会見で、これまでの知財の作業部会で、「論点を一通り議論した。やっと本格的な議論に入るスタート地点に立てた」と成果を強調。ただ、首席交渉官会合や、12月にシンガポールで開く閣僚会合に向け、「まだ論点が絞り込めていない」と指摘した。
同分野の争点となっている新薬の特許期間を巡り、延長を主張する米国と、延長に反対するマレーシアなど新興国の意見の溝は埋まらなかったとみられる。
日本は今回、TPP関連会合で初めて議長国を務めた。「最も論点が多い分野なので負担が大きかったが、各国から高い評価を得た」(大江氏)という。