いま、同ホテルは最低でも1泊200ドル(約1万9700円)を超えるが、民政移管前は50ドルがせいぜいだった。「今の値段が高いのも、前回の経験から、稼げるうちに稼ごうという思いがある」(地元ビジネスマン)ようだ。
20年前のホテルブームは、民間開放だけでなく、個人事業者の参入も認められたためだ。ヤンゴンでは当時、植民地時代の建物を改装するなどしたコロニアルスタイルの小ホテルが、いくつも開業した。
しかし、観光客の増加を待つ前にブームは終わり、これら小ホテルもほとんどが廃業に追い込まれ、残ったホテルも家族だけでほそぼそと営業してきた。
ヤンゴン大学に近く、最近は若者の街として、ファッショナブルな店が次々とオープンするレイダンにほど近い「ゴールデン・ゲスト・イン」もこうした時代を経験してきた。
◆スパークした予約
同ホテルの経営者、タット・ナイ・ウィン氏(37)によると、元々は貿易業をしていた祖父が建てた家を20年前、宝石業を営む父親がホテルに改装した。その後、両親が中心となって経営してきた。だが、新政権発足後も恩恵は、ホテルにまでなかなか及ばなかったという。
ところが、昨年秋、彼が経営を引き継ぎ、部屋の改装に加え、ブロードバンドのインターネット環境を整えて、主要なホテル検索サイトに掲載したとたん、「予約がスパークした」(同氏)。