◆中国は建設的役割を
--メコン5カ国に限らず、ASEANでは中国の影響力は大きい。その中国に、日本としてどう対応していくのか
「中国とASEAN諸国は、さまざまな分野で深い関係があることは承知している。ASEANの対域外国貿易では、輸出入ともに中国が最大の貿易相手だ。また毎年、首脳級の交流の機会といえる中国ASEANエキスポも開催されるなど、政治的な交流も活発だ。日本としては、中国が責任ある大国としてASEAN地域においても建設的役割を果たすことを強く期待している」
--中国と陸続きのメコン諸国では、中国の存在感はさらに大きい
「メコン地域について言えば、日本と中国は共にこの地域の発展に協力している。例えば、日本は東西経済回廊、南部経済回廊を中心に、中国は南北経済回廊を中心に、それぞれ連結性を向上させる支援を行っている。日本と中国はメコン地域の現状認識に関する意見交換と相互の対メコン地域政策に関する情報共有のため、08年より『日中メコン政策対話』を行っている。今後とも中国を含むドナー(支援)国と連携し、この地域の発展に貢献していくことが日本の姿勢だ」
--ASEANと中国との間では、近年南シナ海での領有権問題が大きな問題となっている
「この問題はアジア地域だけでなく、世界の海洋秩序にも影響する国際社会共通の関心事項だ。日本としては、全ての関係国が関連国際法を順守し、一方的な行動を慎むべきであり、紛争は国際法に基づき平和的に解決されなければならないと主張している。この一環として、法的拘束力があり紛争解決にも資する実効性のある行動規範(COC)が早期に作成されることを期待している」