シンガポールで開かれている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合で「環境」「労働」「電子商取引」など新たな分野の通商ルール作りが大詰めを迎えている。TPPは、関税撤廃など従来の貿易・投資自由化に加え、新分野で「21世紀型」のルールの確立を目指す。ただ、先進国並みのルールを域内全域に適用することに新興国が難色を示している。
「環境や労働は前例がないので、知的財産や国有企業改革と並んでまだ議論が遅れている」。交渉関係者はこう指摘する。労働分野は参加国が貿易拡大や投資呼び込みのため、労働基準法などを緩めて低賃金労働を可能にすることなどを防ぐ目的で議題に入った。
国際労働機関(ILO)が定める「児童労働の廃止」などを基に議論が進んでいるが、新興国にはルールの順守を確保する措置に抵抗があり意見集約に至っていないもようだ。