国際石油価格が1バレル=100ドル超と堅調な状況でのロシアの低迷は、もはや同国経済が「成長のエンジン」を失い、開発独裁型の体制が行き詰まっていることを物語っている。汚職や過度の官僚主義、独立した司法の欠如といった投資環境の悪さが妨げとなり、地下資源に依存する経済構造からの脱却が進んでいないことが大きい。
国・地方の税収がGDPの35%以上にのぼるなど税率が高い半面、国の主導する大規模な公共事業が合理性を欠き、長期的な投資効果に乏しいことも指摘されている。
◆地方財政しわ寄せ
経済の減速が明らかになる中、第3次プーチン政権が計画したバラマキ型の経済運営にもきしみが生じている。プーチン氏は大統領復帰に際して軍需産業支援や大規模な住宅供給、教員や医師の給与引き上げなどを公約したが、その負担の多くが税収低迷に悩む地方政府にしわ寄せされているのだ。
地方の連邦政府や金融機関に対する債務は昨年1月から11月で9%増の1兆4500億ルーブル(4兆5700億円)に膨張。全体の3分の2にあたる地方が赤字財政とされ、歳入の190%にのぼる債務を抱えている所もある。有力経済紙のベドモスチは「14年中は連邦中央に(地方を助ける)十分な財源がある」とする一方、15~16年には状況が悪化する可能性があると報じた。
超長期化するプーチン政権に対しては大都市部の中産階層を中心に反発が強く、独立系世論調査機関「レバダ・センター」が昨年12月に公表したプーチン氏の支持率は50%を割り込んだ。政権にとっては、保守的な地方住民や公的資金に依存する国営セクターの勤労者といった層の支持をつなぎ止められるかが18年の大統領選に向けて鍵を握っている。