政権は昨年、モスクワと西部カザンを結ぶ高速鉄道の建設や、国営独占企業によるエネルギーや鉄道料金の値上げ凍結といった景気刺激策を打ち出した。だが、現在のプーチン政権は何より「安定」を重視しており、リベラル派の求める抜本的改革に乗り出すとの見方は少ない。昨年のインフレ率が6.5%と推定される一方でルーブル通貨が弱含みのため、金融政策の余地も多くないのが実際だ。
「これから数年間は、ほぼゼロ成長で、住民の生活水準が徐々に下がる惰性的シナリオに現実味がある」。経済誌、プロフィリはこう指摘する一方、「そんな状況がずっと続くことはなく、ロシアは再び(資源価格高騰など)外部の市況好転に救われるか、深刻な内政の衝撃に見舞われるかだろう」と予測している。(モスクワ 遠藤良介)