P&Gの現地法人幹部は第2工場での生産品目は未定とし、「今後調査を行い、需要が大きい複数の製品を生産したい」と述べた。インドネシアではここ数年、平均400万人のペースで人口が増加しており、生産は育児関連製品が有力とみられている。
また、ネスレもP&Gと同様に、西ジャワ州カラワンに新工場を建設した。同社幹部はインドネシアの経済減速について「依然として商機は十分にある。インドネシアは有望市場だという見方は変わらない」と述べ、さらなる追加投資を行う姿勢を示した。
同社は現在、インドネシア国内で4工場が稼働中。日本でも有名なインスタントコーヒー「ネスカフェ」や粉末麦芽飲料「ミロ」などを製造・販売している。
国際的な市場調査会社CEICデータによると、インドネシアの個人消費は05年から11年に約2.5倍へと拡大。1人当たり国内総生産(GDP)は12年に3500ドルを超えた。同国の人口増と所得上昇は当面続くとみられており、今後も巨大市場をめぐる食料・日用品各社の活発な動きは続いていきそうだ。(シンガポール支局)