東京株式市場では今年に入り、海外の機関投資家が売って個人投資家が買う構図だったが、変化がみられる。個人が主に取引する新興市場の東証マザーズでは4日、株価指数が10%も下落。資金や株を証券会社に借りて行う信用取引で、株価下落により追加担保の差し入れ義務が発生し、資金調達のための株売りが加速したようだ。「個人も機関投資家も売りに走り、買い手がいなくなった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長)
海外発の要因が大きいものの、アベノミクスの陰りを指摘する声も出ている。甘利明経済再生相は4日の閣議後会見で「足元の日本の景況は好調で、過剰反応だ」と株安を牽制(けんせい)した。しかし、市場では「海外投資家の疑念を払拭するような成長戦略の具現化が必要だ」(藤戸氏)との指摘もある。株安が長引けば、15年10月に予定する消費税率の10%への引き上げ判断にも影響が出かねず、政府は難しい対応を迫られそうだ。