日本総合研究所の湯元健治副理事長は「企業はアベノミクスが本物なのかどうかを見極めようとしている段階」とし、積極的な雇用拡大に踏み出せない経営者の心理を推し量る。ただ、湯元氏は「今後は過渡期を抜け出す」と指摘する。
SMBC日興証券によると、1月31日までに発表した3月期決算企業(金融を除く)457社の13年4~12月期決算では、最終利益の総額が前年同期比88.9%増と大幅に増加した。経営側からは「成果を賃金に反映していく」(日立製作所の中村豊明副社長)、「社員の苦労に最大限報いたい」(マツダの小飼雅道社長)など、賃上げに前向きな発言が相次いだ。
賃上げの流れに向けて鍵を握るのは、4月の消費税率引き上げ後の個人消費の動向だが、13年の実質賃金が2年連続で下落したことは微妙な影を落としかねない。