新興国市場の混乱、G20議題に 米高官見通し…緩和縮小も焦点

2014.2.15 21:10

 【ワシントン=柿内公輔】米財務省高官は14日、オーストラリアのシドニーで22日から開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、新興国市場の混乱への対応が主要議題になるとの見通しを示した。米量的金融緩和の縮小との関係には言及を避けたが、やはりG20で論議の焦点になるとの見方が強まっている。

 通貨下落などで不安定になっている新興国市場について、高官は「明らかに議論の焦点で、世界経済に与える影響を協議する」と明言。背景として、新興国が政治的な問題を抱え、その新興国の間でも「(経済の強弱で)投資家の見方が分かれている」と指摘し、とくに「中国の成長の弱さ」に懸念を示した。

 米量的緩和の縮小に伴う投資マネーの引き揚げが市場の動揺に拍車をかけているとの見方に関しては、高官は直接言及しなかったが、「G20各国は米金融政策の正常化を理解している」と述べ、緩和縮小は国際社会からも容認されているとの見解を示した。

 ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和の縮小継続を先月決めた際にも市場が大きく動揺。インド準備銀行(中央銀行)のラジャン総裁が「国際的な金融協調が崩れた」と批判するなど、新興国には不安が広がる。金融緩和を続ける先進国も米国の動向を注視し、日本からG20に出席する麻生太郎財務相は14日、新興国市場の混乱と米量的緩和について、「世界経済が直面する重要な課題の1つ」と指摘した。

 今月3日に就任したばかりのFRBのイエレン議長は11日の議会証言で量的緩和縮小の継続に自信をみせたが、初の国際会議デビューとなるG20では厳しく政策運営をただされそうで、各国を納得させられるか手腕が試される。

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