どうすべきか。必要なのは、大胆なデザインではないだろうか。突拍子もない政策に踏み切れ、というわけではない。アベノミクス第1の矢である「異次元金融緩和」、第2の矢「機動的な財政出動」、第3の矢「成長戦略」を統合する、つまり一つにまとめればよい。これまではそれぞれの矢をばらばらに放ってきたし、成長戦略に至っては実際にどの程度まで経済成長につながるか不確かな政策だらけだ。
日銀は昨年、資金供給量(マネタリーベース)を61兆円増やしたが、そのうち59兆円は民間金融機関の日銀当座預金に留め置かれたままだ。銀行貸し出しは多少、増えているが、海外向け債権増加額のほうがはるかに多い。日銀がお札を刷るだけではGDPを押し上げられない、というのが過去1年間の教訓だ。
日銀にはまだまだカネを刷る用意があるし、その余力も十分ある。問題はその生かし方だ。公共投資が内需拡大に絶大な効果を上げていることは前述した通りだ。日銀が創出する資金のうち100兆円を国土強靱(きょうじん)化のための基金とし、インフラ整備に投入すればよい。強靱化目的の建設国債を発行し、民間金融機関経由で日銀が買い上げれば、いわゆる「日銀による赤字国債引き受け」にならずに、財源はただちに確保できる。