消費税が8%に引き上げられた1日、イトーヨーカ堂は客足をつなぎとめるため「価格据え置き」を宣言した=東京都江東区【拡大】
一方、大企業などが取引先に対して増税分の上乗せを拒む違法行為が増えることも懸念されており、政府は専門の調査官を大量に投入して監視を強化している。1日に同店を訪れた森雅子消費者行政担当相は、同社の亀井淳社長に「消費税の適正な転嫁をお願いしたい」と要請。亀井社長は適正に転嫁していると応じた。
首相「生活に目配り」
今回の増税後の一時的な景気の落ち込みは避けられないが、来年10月には税率10%への引き上げが予定されており、景気の腰折れを長引かせるわけにはいかない。
安倍晋三首相は同日、官邸で記者団に対し「国民生活や暮らしに目配りしながら、必要な対応を行っていきたい」と述べ、5兆5000億円規模の経済対策を早期に実施する姿勢を改めて強調した。
「4~6月の(経済)状況を注視しながら、最終的には7~9月の経済指標を見た上で(安倍首相が消費税率10%への引き上げを)判断する」。菅義偉官房長官は1日の会見で、消費税率10%引き上げは“既定路線”ではなく、4月以降の景気を慎重に見極めて判断する考えを改めて示した。
ただ、もともと10%に引き上げても財源不足が避けられない中、予定通り増税できなければ財政は窮地に陥るだけに、難しいかじ取りが迫られる。