米国の低格付け社債に投資するフィデリティ投信の「USハイ・イールド・ファンド」が今月、国内投資信託の純資産残高で初めて首位に立った。これまで約12年間、首位を維持していた先進国の国債に投資する「グローバル・ソブリン・オープン」(グロソブ、国際投信投資顧問)は2位に退いた。
景気改善を受け、比較的高利回りが期待できる商品に人気が集まっており、3位に米国の不動産投資信託(REIT)を投資対象とする商品がランクインするなど、投信の勢力図が変わってきた。
投信の評価などを行うモーニングスターによると、USハイ・イールドは今月1日、グロソブを上回った。USハイ・イールドの15日現在の純資産残高は1兆2064億円で、1兆1754億円のグロソブを上回っている。
1998年設定のUSハイ・イールドは、値動きが株式ほど激しくない一方で、米企業の成長性を取り込める低格付け社債に投資する商品として人気が徐々に高まった。