【アセアニア経済】高速鉄道計画が本格始動 (2/3ページ)

2014.4.21 05:00

 KL-シンガポール間の移動需要は年々増加しており、車やバスでは約4時間、格安航空会社(LCC)の就航が増えた空路で約1時間。約90分の高速鉄道が実現すれば、両国の交流は飛躍的に拡大する。

 一方、シンガポールも人件費や不動産コストの高さ、国土の狭さという経済成長の制約が、高速鉄道で克服できると期待を高める。対岸のマレーシア南部ジョホール州には、シンガポールの国土面積の3倍以上に及ぶ「イスカンダル開発地域」の整備が進んでいる。累計投資額の約半分を海外が占める中、シンガポールは最大の投資国で、製造業を中心に企業移転が進む。マレーシア国内に計画される6駅のうち、最もシンガポール寄りの駅は、イスカンダル開発地域のヌサジャヤになる予定だ。

 そもそもシンガポールは、英植民地時代、マレー半島で産出されるスズやゴムの出荷港として発展した歴史を持つ。1965年の分離独立後は対立が目立ったが、11年にマレーシアとの水供給協定更新問題が決着するなど、大型の懸案が解消され、高速鉄道建設計画に応じる政治的土壌が整った。

 東南アジア諸国では、タイも国内に4路線の高速鉄道整備を計画している。中国の李克強首相は昨年10月にタイを訪れ、総延長1万キロを超えた自国の高速鉄道をアピールして「トップ・セールス」を展開した。中国は、雲南省・昆明からラオスやタイを通じシンガポールまで続く高速鉄道構想も打ち出している。

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