パキスタンは、同国初となる通信分野の事業入札を4月に実施した。パキスタン通信局によると、実施したのは3G(第3世代)と4G(第4世代)の携帯通信システムの周波数割り当て入札で、落札額の合計は11億1300万ドル(約1134億円)だった。現地英字紙エクスプレス・トリビューンなどが報じた。
入札結果の内訳は、3G分野の落札企業がロシア系のモビリンク、ノルウェーのテレノール、中国系のゾング、パキスタン政府とアラブ首長国連邦系企業の合弁会社ユーフォーンの4社で、合計落札額は9億3000万ドル。4G分野はゾングのみで2億1000万ドルとなっている。
今回の最終的な落札額は、最低入札額の合計10億9500万ドルを1.6%上回るにとどまった。政府目標の12億ドルには届かなかったものの、情報通信省の幹部は「利用者に現代的なサービスを提供できる環境を整えられるうえに、インフラ整備促進や電子商取引分野の発展などで雇用促進効果も期待できる」と胸を張った。