だが、7~9月期に景気が持ち直しても持続力を保てるかは不透明だ。3月の日銀の企業短期経済観測調査(短観)で、建設業の「過剰」から「不足」を差し引いた雇用指数はマイナス33で、1992年の水準に低迷。人件費や資材の高騰で入札不調が相次ぐ。政府は公共工事の労務単価を引き上げたが、「民間案件まで波及していない」(大林組)。3カ月先の6月の指数もマイナス29で、人手不足が解消しなければ政府による経済対策の効果が出ない可能性もある。
景気回復の原動力である消費が弱含むおそれもある。消費税増税に加え、物価上昇や原子力発電所の停止に伴う電気料金の値上げなど家計負担は増している。「地方はアベノミクスの影響が出ていない」(三越伊勢丹ホールディングス)と、夏以降の消費回復は限定的との見方も根強い。賃上げがさらに進まなければ、消費停滞が長引く懸念はぬぐえない。