経済の牽引(けんいん)役を期待されている輸出が1~3月期に前期比6.0%増と伸びたのは、今年1月に導入された新たな統計基準でかさ上げされたためで「むしろ輸出は鈍化している」(野村証券の木下智夫チーフエコノミスト)。円高対応で企業の生産拠点の海外移転が進み、円安に転じても輸出は伸び悩んでいる。日本製品の国際競争力も低下し、輸出拡大は見通せない。
政府は7~9月期の経済指標を材料に、年内に来年10月の消費税率10%への引き上げの有無を判断する。成長が頭打ちになれば、経済成長と財政再建の両立というシナリオは大きく揺らぐ。成長戦略を早期に実行することが、経済の好循環を維持するために欠かせない。(小川真由美)