国務省はこれまで、古屋圭司拉致問題担当相が、拉致問題で進展があれば日本独自の北朝鮮制裁措置の緩和もあり得るとの意向を表明した際、「この先何が起きるか予断は避けたい。日米は緊密に連携している」(ハーフ副報道官)と、足並みの乱れが生じないよう暗に牽制(けんせい)していた。今後も日米中韓の結束維持に腐心するとみられ、日本人拉致被害者の再調査と合わせ、引き続き「透明性のあるやり方」(ハーフ氏)を求める方針だ。
中国政府系のシンクタンクに所属する朝鮮問題専門家は「日朝間の最大の懸案事項である拉致問題が前進すれば、北東アジア情勢に大きな変化をもたらす可能性がある」と話した。
北朝鮮が昨年12月、中国に近いとされる張成沢(チャンソンテク)派を粛清して以降、中国の北朝鮮に対する影響力は低下したといわれている。このタイミングで日朝が接近するようなことがあれば、北東アジアでの中国の孤立は一層深まる可能性がある。