アプリの「MYOTee臉萌」で作成したアバター(SNS用キャラクター)の前に立つ人気番組「●●去★児(パパ、どこ行くの)」の出演者ら(中国新聞社)●=邑の口が父★=口へんに那【拡大】
一方、「エンジェル投資」の舞台は現在、北京から深セン(広東省)へと移りつつある。その背景にあるのが、現実志向の風潮や行政による支援だ。
現在、深センには全国のスタートアップ企業の40%近くが集中。業界関係者からは「北京のスタートアップ企業に比べ、企業経営や事業価値の評価が現実的で、遠大なビジョンを描かないかわりに着実に業績を上げる企業が多い」との声が聞かれる。
さらに「華為技術(ファーウェイ)や騰訊(テンセント・ホールディングス)といったIT(情報技術)大手出身の創業者も多く、優秀なチームからなる優れた企業が少なくない」(クラウドファンディングのプラットホーム、天使客の創設者、石俊氏)。
また、深センでは他に先立ち07年、深センエンジェル投資家クラブが誕生、09年には全国初のエンジェル投資家登録制度も創設され、行政からも資金面などでのサポートが得られる。投資環境の良さが、投資家やVCを深センへと向かわせているのだ。
◆人材の能力向上課題
ただ、海外と比べると、中国のスタートアップ企業はイノベーション力や人材の能力が低い。「投資家が重視するのは、人材の総合的な能力」と語る深セン市同威創業投資の劉濤総裁。さらなる成長には、人材のレベルアップや技術・ビジネスモデルのイノベーションによる、新たなニーズの掘り起こしが必要だろう。(南方日報=中国新聞社)